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【ターゲッティング】データ分析の落とし穴 [マジメなハナシ]

ワタシ社宅に住んでいるんですけど、さっき会社の他部門の人に出会いました。

その人とは偶然にも全く学齢の同じ子供が2人いて、しかも当然同じ会社に勤めている。

したがって自ずと年収もほぼ一緒で、年齢もそう変わらない。

さらーに、奇遇にも同じクルマに乗っている。

そしてそして同じく目が悪くメガネをかけている。

で多分、同じくこの辺のマンションでも買おうかなーと漠と考えていると思う。



さてー、今回は何が言いたいかというと、ターゲットカスタマー設定の盲点です。

上記の通り、データとしてその人とワタシを分析すると、家族構成で見ても購入車種で見ても

居住地で見ても住宅の間取りで見ても世帯年収で見ても性・年齢で見ても

全く「同じ人」になってしまうんですね。



がしかーし。

その人はチノパンに白いスニーカー、ダンガリーシャツをパンツイン。見るからに真面目そうな人。

ワタシは豹柄の帽子に紫の花柄のシャツにこれでもかっていうくらいフレアのかかった

ベルボトムにこれまた紫の尖ったブーツ。はっきり言って見るからに尋常じゃない人。金髪だし。

その人は子供に礼儀作法を教えるために空手を習わせ、ワタシは不良性を磨かすために

ドラムを叩かせてる。

趣味志向、ものの考え方や性格で見たらまーったく別の人なわけですよ。



よく「小学校低学年の子供を持つ年収600万円程度の都市部居住のファミリー」とかって

属性だけでターゲットカスタマーを規定することは多々見受けられるのですが、上記のように

天と地ほども違う人たちをひとくくりにして分析して、結論=商品とかサービスの有り様を

導いてしまうんですね。

結果はまぁご想像に難くなく。



と、いうわけで、ターゲットカスタマーのセッティングには基本的な属性だけでなく、

サイコグラフィック=趣味志向をよーく観察して、本当に欲しいお客様像ってのをきちんと

規定しないとオカシなことになってしまいます。



当然ですが、ここは両方向から分析して、というのは購入意欲が高い層であることを確認しつつ、

その人の人となりを分析して、ビジネスに足りうるカスタマーグループを規定するってことが

肝要になります。



その一方でターゲットカスタマーを敢えてあやふやにする必要があるケースもあります。

それは全国民的に支持されなきゃいけない商品やサービスを考えるときです。

一部の人には好かれるけど大部分の人には嫌われるような商品であってはならない時ですね。

たとえばー、ドイツのフォルクスワーゲン(←訳すと国民の車)のメイン商品のゴルフとか。

全世界のおおよその人から嫌われない、業界スタンダードの商品を提供する場合は

趣味志向にとらわれず誰からも嫌われない商品やサービスでなきゃいけない場合は

ピンのお客様像は不要でしょう。

大規模マンション開発なんかもこっちよりかもしれない。

究極のプロダクトアウト型とも言えるかもしれませんね。


てなところで気が向いたら次回!

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